2006年07月
2006年07月20日
悪徳探偵−その2
月日が経つのは早いもので、およそ1ヶ月ぶりの更新になってしまいました。
お久しぶりでございます。
この1ヶ月、大変だ!ブログで発信して警鐘を鳴らさなくては!!という事が次々と起こりました。
実は、また「悪徳探偵」に騙されてしまったという依頼者さんのお話を書きたいと思います。
最初のお問合せはメールでした。
現在妊娠中で、夫と別居中。夫はおそらく浮気をしていると思う。
出産を控えた今、1円のお金も無駄にはしたくない。
お金をかけて調査をして、証拠が掴めれば安いかもしれないけれど、そうじゃなかったら・・・。
という事が切々と書いてありました。
最初は、メールでやりとりをしていたのですが、やはり直接お話をしたほうがスムーズですので、電話でお話をさせていただき、調査方法や調査料金についてはもちろん、調査の際に発生する可能性のあるリスクなどをご説明しました。
その時は、「じゃぁ、考えてみます」とのことで電話を切りました。
それからおよそ1週間後・・・
メールが来ました。
「実は、あの後、何社かに話を聞いて他社に調査をお願いしたのですが、
調査をあと1日残している状況で、未だ何の成果も得られていません」
このまま何も証拠が無ければ「再調査」を勧められると思うのですが、
その探偵社に不信感を持ってしまいました。
そんな状況で「再調査」を同じ会社にしてもいいのでしょうか?
違う会社に頼んでおきながら失礼とは思ったのですが、どうしたらいいのかわからなくて・・・。
と言うのです。
はたから聞けば
「何言ってるの?そんな会社に再調査を頼むなんてありえない」
って思いますよね?
でも、依頼者さんってそこまで「気持ち」が追い詰められてしまっている方も多いのです。
普通なら判断できる「単純な事」が判断できなくなってしまうくらい「不安定」になってしまうものなんです。
とにもかくにも、こりゃぁいかん。と思い、連絡を取って詳しく伺うと、
判ったことは「夫が浮気をしている可能性が高まった事」だけ。
「女性が夫の部屋に入ったかもしれない、現場を押さえるなら今です」と言われ、行ってみたら「夫しかいなかった」。
また夫が「パチンコに行っているかもしれないので、探すために調査員を1名追加しました」と勝手に追加した上で料金まで請求された。
などなど、お粗末な調査の実態が明らかになってくるじゃないですか。
調査中に依頼者さんを現場に行かせるなんて、何考えてるのでしょう。
「〜かも」っていうこと事態ありえませんよね。
オイオイ!見てないのかい?って感じ?
思い返せば、この依頼者さんはとても「金額」を気にしていらっしゃいました。
状況が状況ですので無理も無いですが・・・。
一体、いくらで頼んだのか?おそるおそる聞いてみました。
5日間で15万円。そして先払い。
「・・・・・」
さすがに、そりゃ〜ないですよ・・・。
「金額で決めちゃダメです!!」って
これまでに何度か書いてきてますけど・・・
それにしても、1日3万円?
朝から晩まで1日10時間以上調査して?
単純に考えて、
時給650円くらいで調査経験の無いアルバイト2名雇うなら、
この金額での調査も出来ると思いますが・・・。
ちゃんと調査の出来る下請け調査員(時給3000円位〜)を使ったら赤字になります。
当社のように社員(日給8000円〜)という場合でも赤字ですよ。
調査時間が長くなれば、社員の調査員より下請けさんの方が人件費は高くなりますしね。
まぁ、そんなこといまさら言っても仕方が無いのですけど・・・
さらに聞けば、
相談時に、報告書の見本などは見せてもらえなかった。
契約書は、必要なら書きますと言われた。
報告書は、別料金で必要なら作ります。
調査の希望を「すべて大丈夫まかせて」と聞いてくれた。
など、「悪徳探偵」と言われてもおかしくない要因がごろごろ出てきました。
そして、極め付け「相談員の方が、いい人だった」。
あちゃぁ〜〜。
そりゃぁ、ウチの相談員たちも「いい人」だと自信を持って言えます。
もちろん「大丈夫なことは大丈夫」って言いますが、
きちんと「リスク」を説明しますし、
どう考えても調査が無理なことは「それは無理です。」とも言います。
「出来ないこと」を「出来る」と言って調査を受けたりはしません。
でも、それよりも何よりも、
お願いですから・・・
「金額だけで決めないでください。」
「金額だけで判断しちゃダメです!!」
安さばかりにこだわり、調査もまともに出来ない会社に10万円払うのと、
多少高いと思っても、調査をきっちりする会社に15万円払うのとでは、
同じお金でも「価値が違います」。
何月何日の何時から何時まで調査をするのか?
基本料金はいくらなのか?
基本料金に含まれるものは何か?
追加料金が発生するときはどんなときか?
延長料金が発生するときはどんなときか?
報告書はどのようなものを提出してくれるのか?
起こり得る可能性のある「リスク」はどのようなことか?
料金は、先払いか?後払いか?
そういったことを、確認し、納得いくまで話合い、判断しましょう。
それが、大切な大切なお金を無駄にしない方法です。